ROLAND HP505の徹底解説、比較

ROLAND HP505

ローランドの電子ピアノの主力モデル。
他社の同価格帯と比較しても基本的な演奏表現が充実しており、長く使える電子ピアノです。
2012年2月発売。

主な特徴

  • 強弱表現:無段階(元の音の強弱を3段階で準備)
  • 鍵盤:3レベルセンサー 88鍵全てで重さが変化 グランドピアノのクリック感を再現
  • ペダル:踏込を段階的に検出 広がり○ 踏み込むほど重くなる
  • 座った位置を中心に、奥行きと広がりのあるサウンドを実現
  • 音色数:40+307
  • 曲再生:フルオーケストラ
  • その他機能:2人で練習できるツインピアノモード
  • 付属品:高低椅子、ヘッドフォン
  • 「メーカーの用意するピアノとしての基本性能は全て欲しい」、かつ「中古の生ピアノを検討するほどの予算は考えていない」という方に最適なモデルです。
    鍵盤やセンサーの仕組み、強弱の表現力に関してはよりハイエンドなモデルと同等で、ピアノを弾く上で必要な演奏方法にほぼ全て対応しています。
    ピアノを学ぶ上で最低限必要な機能が揃っているモデルと言えます。
    より細やかな音色やタッチの調整、演奏感を求める方は、上位機種と比較してご検討ください。

    下位機種(HP503)との違い

    HP505は、HP503から比べると、

  • 鍵盤が2層構造の象牙調に
  • 奥行きと広がりのあるサウンド
  • と、堅実な性能アップの印象が強いです。
    具体的には、2層構造の象牙調の鍵盤は、1層に比べて、より演奏する指についてくるしっとりとした弾き心地に。
    奥行きのあるサウンドは、部屋でグランドピアノが鳴っているような響きを再現します。

    カタログ上はあまり差がないように見える2機種ですが、実際に演奏してみると、かなり印象が違います。
    HP503よりも余裕をもって表現できていることがわかりますので、気になる違いがある上で、迷われているのであれば、HP505の方を選べば後悔がないでしょう。

    上位機種(HP507)との違い

    HP507は、HP505から比べると、

  • タッチの調整が100段階に(HP505は5段階)
  • ピアノとしての基本の音、鍵盤から指を離した際などの細かい音をしっかり調整
  • 生ピアノを弾いているような音場感
  • と、かゆいところに手の届く性能アップになります。
    「100段階のタッチ」と聞くと、「そんなに要らない」と思う方もいらっしゃると思いますが、これは非常に大きなメリットで、
    「先生のところのピアノはもうちょっとだけ鍵盤が重い」というような場合に、細やかな調整が可能になります。
    逆に、指がついていかなくて、まだ弾けないような曲でも、弾けるくらいに軽く調整して楽しむことも出来ます。

    音色を細かく調整できることも、単に好みの音で弾くと気持ちが良い、ということだけではなく、演奏表現に直結します。
    「生ピアノらしさを全て搭載した上で、自分の環境に合わせた最高の電子ピアノが欲しい」という方にはHP507がお勧めです。

    他メーカー同価格帯との違い

    YAMAHA CLP-440

    他メーカーと比較する際は、一番は音色と鍵盤のお好みを最優先するのが良いでしょう。ヤマハはすっきりとした演奏者視点での音色、ローランドは豊かに響く観客視点での音色に調整されているように感じます。

    その上で機能を比較すると、

    HP505の優位点

  • ペダルは踏み込むと徐々に重くなる造り
  • フルオーケストラでの曲再生
  • CLP-440の優位点

  • 小音量での演奏時に弱い音を聴きやすくするIAC機能
  • と、機能面ではHP505の方が充実しています。

    バリエーション

    HP505GP

    島村楽器限定で出ているオリジナルモデルです。
    ピアノの音色が増え、それ以外の音色が少し減ります。
    レッスン用の内蔵曲が大幅に増え、クラシックの名曲の内蔵曲が減ります。それに伴って、楽譜集が付属しなくなります。
    限定のカラーで、譜面台にも装飾が入ります。
    また、本体の文字が日本語表示になります。
    お子様のレッスン様であれば、カラーが気に入ればこの機種を選ぶと良いでしょう。
    大人が楽しむ用途であれば、場合によっては通常のモデルが良いかもしれません。

    カラーバリエーション

    2色のラインナップと、鏡面仕上げのモデルがあります。
    メーカーに在庫があれば、最短で5日後にはお手元に届きます。

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