電子ピアノと生ピアノの違いの最も大きな点は、「生ピアノが本物で、電子ピアノはそれを電子的に再現したもの」ということです。
全ての電子ピアノは、色々な仕組みで生ピアノに似せていく、というプロダクトになります。
環境(音を出しても問題ない住宅環境)、予算が許すなら、生ピアノの方が良いのは間違いありません。
ただ、電子ピアノならではの機能もありますので、演奏する方の環境次第では、電子ピアノの方が良い場合もあると考えられます。
また、数年前の電子ピアノの印象とは違い、技術の進歩に伴って、現在の電子ピアノは、モデルによっては、かなり生ピアノに肉薄してきています。
以前の印象で「電子ピアノはダメ」「電子ピアノはどれも生ピアノの代わりにはならないから、究極的にはどれを選んでも一緒」とお考えの方は、一度試奏をしてみることをお勧めします。
ピアノの先生自身がそういった数年前(場合によっては10数年前)の印象である場合もありますので、ご自身でも判断してみてください。
生ピアノのメリット
本物ならではの圧倒的な表現力(事実上、無限です) ミスタッチがちゃんとわかる(電子ピアノは「良い音」しか出ません) 鍵盤の物理的な機構、長さによる本物のタッチ
電子ピアノのメリット
ヘッドフォンやスピーカーの音量を下げることで、周囲を気にしない練習が出来る 購入価格がリーズナブルであること 調律が不要であるため、ランニングコストがかからない 省スペース 音色を変えられるので、演奏したい曲に合わせたピアノ音を選択できる メトロノームや録音機能 曲を再生しながらの演奏が出来るため、手本を聴きながら演奏できる 手本の曲のスピードを変えて演奏できる 手本の曲から、「右手だけ」「左手だけ」などの練習が出来る 機種によっては、譜面を表示し、再生に伴ってスクロールするため、譜めくりが要らない 機種によっては、レッスンのため、ピアノに親しむための豊富な機能がある
生ピアノに消音機能を付けるということ
生ピアノに消音機能をつけることは、実は「生ピアノに電子ピアノとしての機能をつける」ということです。
消音機能を利用する際のピアノとしての性能と、電子ピアノのピアノとしての性能は、実は電子ピアノの方が生ピアノに近い性能を持っています。
おおまかにまとめると、
生ピアノに消音機能をつけた方が良い場合
生ピアノとして普段は演奏する機会が多く、夜中など音を出せない時間は消音機能を利用する
電子ピアノを選んだ方が良い場合
ほぼ全ての時間で、ヘッドフォンや音量を抑える必要がある場合
となります。生ピアノに消音機を取り付ける際は、取り付け可能な機種とできない機種、また、取り付け時に専門作業が必要なため、お近くの楽器店にご相談ください。