電子ピアノは、スピーカーの音量を下げることも出来ます。
スピーカーの音を完全に消して、ヘッドフォンから音を聴くことも出来ます。
これだけでも生ピアノとは段違いの静音性ですが、それでも、減らすことの出来ない音は、2つあります。
ひとつは、鍵盤を叩く音です。
爪や指が、コツコツとプラスチックや木を叩く音は、ある程度、発生してしまいます。
一軒家では全く問題ありませんが、マンション、アパートでは隣の部屋に音が聴こえてしまう場合があります。
もうひとつは、ペダルを踏む音です。
こちらは、隣もそうですが、主に階下に音が漏れてしまう場合があります。
鍵盤を叩く音を減らすには、象牙調鍵盤のモデルを選ぶと軽減できます。
ペダルの階下への音漏れは、マットを敷くことで軽減できます。
どうしてもこれらを解決出来ない場合は、演奏時間に気を使う必要があるでしょう。
余談ですが、と言いながら、実は一番大事な話なのですが、最も効果のある防音は、近所へのご挨拶です。
「電子ピアノを購入しました。時間に気をつけながら使いますが、もしもうるさいと思ったらすぐに言ってくださいね」
という旨を伝えることです。
マンション、アパートであれば、両隣と上下の4件には、特に効果が大きいでしょう。
例えば、子どもの拙い演奏が、近所に音漏れしていたとします。
これは、何も知らない他人からは、「下手くそな騒音」という認識になるでしょう。
しかし、知っている子どもの演奏だとわかっていれば、「微笑ましい演奏」に変わるかもしれません。
また、付き合いのある人間に対しては、大目に見よう、という気持ちも生まれますし、逆に、どうしても困る場合も怒る前に伝えてもらえるでしょう。
「夜勤が多く、午前中は寝ていることが多いので…」
と隣人に言われれば、午前中の演奏を控えることができ、「アウト」の時間帯を外すことができます。
特に電子ピアノの場合は、「騒音を抑える」ことよりも、「騒音と感じさせない」ことが、最大の防音となります。
面倒がらず、一言、ご挨拶することをお勧めします。
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