CASIO新製品インプレッション (PX-150,PX-750)

カシオの新製品を試してみる機会がありましたので、感想を書いておきます。
試したのは、PX-150と、PX-750です。
どちらも、ピアノとしての性能はほぼ同じです。

象牙調鍵盤

他メーカーの象牙調鍵盤とは別物です。
確かに汗をかいた際は滑りにくくなりますが、汗をかいていない状態ではむしろ滑りやすいくらいです。

音色、強弱表現

全体的に派手めで、グランドピアノらしさをデフォルメして表現しているような印象です。

強弱は前機種よりは表現力を増していますが、ヤマハやコルグの強弱のつく機種と比べると、自然さは劣る印象です。
とはいえ、本当に強弱表現ができる機能がついているか実感しづらかった前機種とは違い、強弱をちゃんと認識できます。
ですので、P-95やYDP-S31などの強弱表現のないモデルよりはお勧めの機種となります。

スペック上は弦の共鳴の再現などの機能を搭載しているはずですが、実際に音を出してみると、
和音の出方や響きなど、楽器としての表現力はやはり他メーカーに一歩及ばない印象は拭えません。

まとめ

カタログスペック上はヤマハやローランドの主力機種と遜色ないカシオの新製品ですが、さすがに実際に同等の性能を持つには至っていません。
ヤマハの機種は、それぞれの価格帯で「身の丈にあった」性能を無理なく搭載しており、結果として、どの機種でも音楽的な出音、演奏感を保っています。
カシオのPX-150、PX-750は、「頑張って」様々な機能を搭載した結果、出来ることは多い反面、少し無理の感じられる場合があります。

とはいえ、実際にこの価格で、この性能を持っている機種はカシオ以外にありません。
演奏してみて、カシオが「頑張って」搭載している機能に価値を感じられた際は、かなりリーズナブルに電子ピアノを選ぶことが出来るでしょう。

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